パリの日々/倫子(michiko)著
高校を卒業した夏、フランス語をほとんど知らずに単身で渡仏。以来、帰国までの6年間、青春の目に映るパリを、鋭く豊かな感性で描きとった随筆集。
6年間もパリで過ごして、きっとものすごく貴重な体験を沢山したんだろうね、とよく言われることがある。どうだろう。でもただ日本で出来ることが出来なかった分、日本で出来ない体験をしただけ。だから、私はパリ生活は単なるpassage(通り道)だったと思いたい。実際そうに違いない。だからこの本は、「最近どうしてる?」と友達に送る手紙みたいなものだと思っている。(序文より)
著者倫子氏による「連載 パリの日々」、路上81号(1998.10発刊)から、93号(2002.9発刊)の全連載36回分と、2002年6月の著者日本帰国前後の数章を加えたものを一冊にまとめあげました。