【往還集139】33 「アカナワ」

■■■路上通信(HOME)■■■

「柏崎驍二・帖」を書くことを思い立ってより、三陸や北上山地に関係する資料を並行して読みはじめました。
なかには私の全く知らないことが出てきて、驚くこともあります。
その1例が「アカナワ」。
『北上山地の山かげから』(三省堂)に「「アカナワ」の帰還」の項があります。
戦地で亡くなった兵士は「名誉の戦死」として、白布の骨箱として還ってくる。
ところが赤い布繩で十字にしばられた箱もあった。
それは内務令違反・治安維持法違反・徴兵令違反・陸軍刑法違反・不敬罪で処断された遺骨。
太平洋戦争終息近くに北上山地の村役場に勤めていた大泉俊は、「アカナワ」を目撃し、つぎのように記しています。

「しばらくして、駅の正面口からひとりの憲兵が大またに出てくると、階段を降りながら、右手に下げた白い木箱をいきなり広場に放り出した。」

よくよく見ると、骨箱には縦横に赤ナワがかけられていたのです。
(7月24日)

このブログ記事について

このページは、管理者が2017年7月24日 19:04に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「【往還集139】32 軽米(かるまい)」です。

次のブログ記事は「【往還集139】34 「アカナワ」・続」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ