2017年6月アーカイブ

【往還集139】13 〈ふるさと〉

私の母の妹は文子。
その叔母の夫は茂叔父。
ふたりとも岩手県前沢出身で、東京に住んでいました。
自分は男兄弟4人ですが、誰もがこの叔父・叔母には随分世話になってきました。
叔父は31年まえに亡くなり、伯母はこの4月に97歳の天寿を全うしました。
その納骨式に昨日参列してきたのです。
菩提寺は前沢の専念寺。
急坂をあえぎながら登って、やっと墓地に着きます。すると、町並み、田園、北上山脈が、パノラマとなって開けます。
叔父も叔母もここからの眺望が大好きで、いつか此処に帰るのが夢でした。
その夢がかなったわけですが、私にとっても、ふるさとを感じさせてくれる貴重な場所。隣接する歴史の町平泉とはちがって、ごく平凡で、ごく小さな町。
今は、奥州市前沢区となっている。
けれどここに立つたびに、〈ふるさと〉が全身を包んでくれているという気がして、深くふかーく、空気を吸いこむのです。
(6月5日)

【往還集139】12 滝

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▲鳳鳴四十六滝。青葉に囲まれた渓谷を流れ下る。

滝のまえに立つたびに、その荘厳さに打たれ、心底から尊敬したくなります。
家から割合近くにあるのは、秋保大滝。
滝壺近くまで下りて見上げると、空(くう)にせり出した水の厚みが一瞬固まる、後ろに迫る水に押し出され、そのまま落下、轟音とともにたたきつけられ、飛沫が散乱する。
もうひとつ近くにあるのは、鳳鳴四十八滝です。
これは高度があるわけではない。広瀬川上流の峡谷を、幾重にも身をくねらせながら滑走する。豪快とはべつの趣があります。
これら二つは名所にもなっていて、人も多く訪れる。
しかしほとんど人影のない滝もあります。たとえば花山の奥地の白糸の滝。
薮をかき分けてやっとたどりついた目のまえに、文字通り白い糸を寄りあわせた清涼の滝がありました。
滝は、人影があろうがなかろうが、有名であろうが無名であろうが、いつでも荘厳な姿でいる。
そのことに尊敬を覚えるのです。
(6月1日)
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